もしも家族の誰かが同じようになったらと考えさせられる。その誰かは自分かもしれないと思ったとき、今の私にはベストな答えが見つからなかった。
朝、ジョンがアリスを起こして服を選ばせ着替えさせるシーンを観ていたら結婚式の誓いが思い浮かんだ。「健やかなるときも、病めるときも〜」から始まる誓いはきっとこういう時の為のものなのかもしれない。短いシーンだけど、結婚が単なる恋の延長線に在るものではないと悟った。
アリスがビデオを撮り、それに基づいてとった行動までの流れについては見方によって意見が異なるものに思う。私自身、同じ状況に立ったとき考え得る道であることは否定できないし、きっと是非を問うものでもないのかもしれない。
過去を忘れ、大切な人を見分けられなくなり自分自身が何者かさえ分からなくなってしまっても、自分は自分でしかないと愛が気付かせてくれているなら、きっと彼女はとても幸せだろう。
いい意味で予想を裏切ってくれた作品。