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ボーダーラインのdadaのレビュー・感想・評価

ボーダーライン(2015年製作の映画)
4.2
やっぱり好きだな、この監督。
終始不穏でグレーな感じ。
連続する物質を切り取る画の見せ方と音楽の演出で無気味さ増し増し。今回もブレのない仕事です。ベニチオ・デル・トロというトッピング、というよりダブルA面(古い!)。

ジレンマへの踏み込み。
メキシコの暗部はアメリカのジレンマに繋がるトンネルで、それを抜けると人間の正義のジレンマに行きつく。プリズナーズしかりこれまでの作品もそんな切り口なのかもしれなません。

ストーリーで感動というよりかは没入したい!という方に特にオススメです!音と映像は秀逸で映画館ってやっぱり必要不可欠。
陽気の目覚めのこの季節には全く似つかわしくない作品ですが私は好きです(やっぱり俺はネクラだと自認)。

そしてデル・トロおじさんのような激渋オヤジになりたいと再認識した春でした。
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