「聞け、お前たちアメリカ人には何も理解できないだろう。俺たちのすることすべてに疑いを持つだろう。だが、最後には君も理解する。」
誰が "暗殺者" なのか?
なんといっても、ベニチオ・デル・トロの存在感が凄まじい。他人を射抜くような彼の表情。その向こうには、暗く深い経験が立ち現れる。けれど、彼自身の中にも、彼の周りの世界にも、私には何も見えなかった。その見えなさが意味するのは、絶望の先の境地なのか、はたまた、それ以外の何かか。日本でぬくぬくしている私には、その深さは捉えられないのでしょう。
それでも、彼は生きている。「行動すること」によって、生きている。
この死ばかりの世界。そこに生きたまま、彼の行き着く先は...