ゆず

ボーダーラインのゆずのレビュー・感想・評価

ボーダーライン(2015年製作の映画)
3.8
冒頭で映る男性の顔は憶えておいてね。

善悪だの法だの秩序だのを揺らがせにくるというか、最初からそんなものがない映画。映画の中のおっさん二人はとっくに善悪の基準なんて捨て去って好き勝手に違法捜査しまくっている。
じゃあ、その先にある目的はせめて正義なのかというとそれも違う。
そんなのに目を付けられてしまった理想に燃えるFBI捜査官の受難。なんのために彼女が巻き込まれたのかもよく分からなくなってしまうような混沌とした闘い。彼女にとって本当の敵は自分の人生をズタズタにしたサンダルの男だったのかもしれない。その意味では原題のSicario(=殺し屋)は二人いたのかもしれない。
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