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ボーダーラインの東京キネマのレビュー・感想・評価

ボーダーライン(2015年製作の映画)
4.0
映画としてどうのこうの以前に没入感が凄いですね。アトラクション用のライド映像に乗った感じ、というか、リアルな戦争シュミレーションゲームに入った感じ、というか。。。間違いなく壮絶な殺戮の現場に没入できます。この緊迫感から伝わってくるのは、「現実に起きていることから学べ。そうしないと、アメリカもフアレスになるぞ」で、この警告を直接的に脳髄に叩き込まれたような感覚になります。

「違法難民を強制的に帰らせるのは可哀想じゃないか」のアメリカ西海岸リベラルや、「憲法9条が日本を守ってくれる」の世田谷自然左翼の人たちは、この映画を見て何を思うか、聞きたいものです。「ボーダーライン」は何も国境の話だけじゃないんですよね。難民にはテロリストや武装組織も居る訳で、それを誘導するような人たちが国境の外だけでなく内側にも沢山居るのでね。(そういう意味で言えば、今の日本はアメリカ以上に深刻な状況だと個人的には思っていますが。。。)

混乱やテロを輸入しないためには、そのボーダーラインを守らなければいけない訳で、それを全て法律でガードできるものでもありません。だったらどうするの? 殺して防ぐしかないんじゃないの?、という仮説なんです。結局、「殺されないための殺す権利」をどう担保するのかという話で、アメリカの銃規制がなかなか出来ないのと同根なんですよね。。。
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