Mina

ボーダーラインのMinaのレビュー・感想・評価

ボーダーライン(2015年製作の映画)
4.3
続編"ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ"を先に観てしまってから約1年経っている。色々調べてしまったので、冒頭のなかなかショッキングな事件の発覚を「まあこれくらいはあるのかな、、」と思わせてしまう麻薬カルテルの現実の恐ろしさ。当事者となってしまったFBI捜査官のケイトを正義感を駆り立てて特別部隊に勧誘したくせに、ジョシュ・ブローリン演じる捜査官の現場は悩ませることばかり。何よりもベニチオ・デル・トロの存在が特別で、人間辞めてる雰囲気があるのに普通にコミュニケーションとってる姿は余計に異質に見えてくる。

ケイトの心情が行動からも、表情や雰囲気からも伝わってきて、それだけ脚本と演技が素晴らしいんだなと思った。トンネルのシーンから最後の登場シーンまでの描写されないケイトの姿がありありと浮かんでくる、それくらい生身の人間だった。

ベニチオ・デル・トロは前から好きだったけど、本作を観てさらに思いが加速した。これまで観てきた作品では端役が多かったんだけど(あとよく途中で死んじゃうイメージ)、内に秘めた迫力と静かな残酷さが似合って似合って、、もっとこういうデル・トロが観たいです。
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