ちろる

グレイテスト・ショーマンのちろるのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.5
オープニングからラストまで見せ場だらけで音楽とダンスの素晴らしさは圧巻で、まさしくミュージカル好きにはたまらないこの作品。
ヒュー・ジャックマンやザック・エフロンの久々の美声に包まれて幸せ心地🎶
ストーリーは予想通りの割とシンプルなものだし予定調和ではあったのだけど、ミュージカルショーを際立たせるためには、これくらいの分かりやすさで全然いいかな思います。
あとこれは本作への不満ではないけど、予告編見せ場出しすぎ。

主人公バーナムのショーマンとしての資質は素晴らしかったけど割と、成功に目が行きすぎて身近なものが見えなくなってしまい、中盤から後半までダメ人間の全然グレイテストマンじゃない描き方もリアルで好きでした。

映画で最大限美談にしてこれなんだから実際のバーナムはきっと、もっと成功のために周りを顧みないサイコパス系の奴だったんではなかろうかとも勘ぐってしまう。
でも、いつの時代もエンタメの世界ってきっと多少はこういう人で成り立つわけで妙に納得してます。
ファンタジーと見間違えるような美しい映像に乗せて、綺麗事じゃない部分も曖昧にせずに描きこんでいる所がある意味大人の心にも刺さる作品にしているのかもしれません。

(以下少しネタバレ)

チャリティとバーナムの身分違いの恋も素敵だけど、娘ちゃん2人のキュートさに目が行きすぎてしまうし、彼らの物語と並行して描かれるフィリップとアニーの人種を超えた愛に胸が締め付けられて、迫害された髭の歌姫レテーたち団員のプライドを捨てない強さに始終魂が動かされて、割と主人公よりも脇を添えるキャラクターが生きていたのがこの作品の魅力だった。
「人間、美しい見た目が偉いわけじゃない。」
分かってる。分かってるけどでも、ゼンデイヤとレベッカ ファーガソンの美しさに溜息出てしまった事は正直に認めます。
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