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グレイテスト・ショーマンのTakaCineのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.0
【心踊る最高のショー♪】
ずっと聴いていたい歌声
ずっと浴びていたい楽曲
ずっと観ていたいダンス

鑑賞中、身体中がムズムズして(我慢出来ず、体を揺らしてステップしまくり 笑)、心まで動きまくって、この"最高のショー"がいつまでも終わらないでくれっ!と唸ってました😆✨🎪🎠✨

人の声って、こんなに深く心に響いてくるんですね♪
早速、サントラを買いに…

『レ・ミゼラブル』のヒュー・ジャックマンと『ラ・ラ・ランド』の音楽チームが組んだミュージカル映画。公開されるのを首を長くして待ってましたよ😊ヤットミレタ!

大画面でこそ味わえるミュージカルの高揚感は流石👏

書きたいことが多くて、レビュー長くなっちゃいました😌💦

【俳優と音楽の魅力】
主役ヒュー・ジャックマンの功績が大きいです。真っ直ぐな視線、伸びやかで力強い歌声、しなやかで颯爽とした立ち姿とダンス。永遠の王子様な雰囲気(コスチューム、凄く似合ってましたね)。

ミュージカル俳優としての実力の高さと、誰もが魅力される好青年ぶりが実に素晴らしかった。

体に響く重低音が印象的な幕開けの楽曲"The Greatest Show"から心を鷲掴みにされました。ヒューの格好良さが堪りません。歌い踊る彼の勇姿から一瞬も目が離せない。なんたるカリスマ性!

そして、ミュージカルの魅力が詰まった冒頭シーンの華やかさと熱気と格好良さ‼️超ゴージャス♪もう、テンションアゲアゲ😁⤴️

ここだけで泣きそうだった(早っ)

『オペラ座の怪人』(2004年版)の冒頭シーンのように、場面が一瞬で様変わりする様は、この男の夢見心地な性格をよく表していて見事な導入部です。

ヒューと同じくらい魅力的だったのが、ザック・エフロンの美声と身体能力の高さ!楽曲"Rewrite The Stars"は、声の中音・高音の使い分けが綺麗で巧いですね。聞き惚れました♪

このデュエット曲が流れる場面は『ウエスト・サイド物語』を彷彿とさせる恋人同士の複雑な気持ちを、空中アクロバットで描写してみせる映画的感性に溢れていて大好きでした。

脱線するけど、一緒に歌うゼンデイヤって方が綺麗だった😍♪ブランコで空中から現れた瞬間、「あなたは天使かっ!?」と思ったもん(笑)一瞬で恋しますよ、そりゃ。

えっ~と、話をザックに戻して😁
ちょっと服がキツそうだったよね(それは内緒…)。

ヒューと競うように絡む楽曲"The Other Side"は、『雨に唄えば』のジーン・ケリーとドナルド・オコナーの掛け合いのようで、男性的なダイナミックさとショットグラスや帽子を使った絶妙の振付が非常に楽しい!

この2人のミュージカル俳優の歌とダンスは、どこまでも力強く生きる喜びを感じさせます!

演技派のイメージが強いミシェル・ウィリアムズってかなり歌えて驚きました。カーテンのシルエットが哀しかった。

"Never Enough"の清らかな歌声(ローレン・オルレッド)も好きでしたね。聴いていると涙が出て来ます。演じている方(レベッカ・ファーガソン)は凄い美人でしたね♪

どれも素晴らしい楽曲ばかりですが、一番好きな楽曲はなんと言っても主題歌の"This Is Me"。

この曲がなかったら、僕は本作を観なかったかもしれません(言い過ぎ)。知った時から聴き続けてきた楽曲です!キアラ・セトルという方が歌っているのですが、何だか心にすーっと入ってくるんですよね😍♪

これぞ、全ての人に贈る応援歌!!

雪が舞う中で挑むように突き進む群舞シーン、大勢の観客の前で胸を張って全身全霊で鼓舞する姿に自然と涙が…

"私は暗闇を知っている"で始まるこの曲だけはぜひ聴いてほしい!

"気をつけろ 私が行く
自分で叩くドラムが伴奏
見られても怖くない
謝る必要もない
これが私"

どんな外見でも境涯でも恥じることはない。生きる価値がある。まるごと受け入れよう!これが私だから。

母親にさえ疎まれ、隠れて生きるよう強要されてきたフリークスと呼ばれた人々。彼らが力強く立ち上がり叫ぶ姿はとても美しかった😭

数々の楽曲と演者のパフォーマンスが素晴らしすぎて、何度涙が滲んだことか…人のパワーが全身に響く至福感😆♪

ここまでが良かった点です😌

ここからは、気になってしまった点を書くので、鑑賞前の方は控えてくださいね…⚠️ネタバレ全開なので。










【置いてきぼりの違和感】
レビューの評価点でお気付きでしょうが、実はモヤモヤも相当感じました😖

モヤモヤが消化されないまま、素晴らしい楽曲とパフォーマンスと印象的な映像に誤魔化された感じ😰💦

貧しさを嫌うバーナム、上流に馴染めないフィリップ、出生を恥じるリンド、人種で差別されるアン、天性の美声がありながら姿に苦しむレディ…

程度の差こそあれ、それぞれが社会に自分の居場所がなく、どこか「疎外感」を抱えて生きています。

人と違うことで傷つく「疎外感」
好奇の目で差別される「疎外感」
受け入れてもらえない「疎外感」

周りからの「疎外感」に苦しみ、本当の自分を偽る葛藤、笑われる恐怖、謂れのない偏見、突き刺す嫌悪、繰り返す諦め、消せない絶望。

様々な負の感情がありそうなのに、十分に描かれていない気がしました。

バーナムは社会に生き残るために詐欺紛いの事までして、その行動が結果、「疎外感」を持つサーカス団員たちの居場所を作って助けました。ただ善意の手助けと言うよりは、金儲けのために行った行動でしかなかったけれど。

その根底には「ゴミのように扱われた」恨みが眠っています。貧乏を死ぬほど憎み、何としても這い上がりたい!手段など選んでいられない!そんな男の「疎外感」はどうやって埋められたのでしょう?

団員たちを拒絶し、妻のチャリティを追わなかったあの場面に、この男の本意を感じました。この男にとって「疎外感」を埋めるものは、他人からの承認と称賛と成功(お金)でした。

名声を得た瞬間、それまで支えてくれた彼らをあっさり捨てました😨ガーン

きっと誰もが、サーカス団員たちを拒絶した"あの姿"に腹が立ったはず。僕もそうでしたけど…この男の自信過剰の裏の「外面を飾りたがる」部分に、本当の自分で勝負出来ない「弱さ」が感じられました(欲張りだった自分、やっとHomeに気付けたと吐露する楽曲"From now on"で垣間見えた本意)。

バーナムの行動に愛想を尽かしたはずの妻チャリティの「疎外感」や、自分等を捨てたバーナムに感じたサーカス団員たちの「疎外感」はどうやって埋められたのでしょう?

彼らが求めていたのは、受け入れてくれる「家族」と「仲間」でした。そこに、バーナムの「愛情」が必要でした。だから裏切られても許した…

でも、許すの早くない?と思ってしまった😖

…そこがどうも、しっかり感じられなかったんですよね😵(理解不足かな?)バーナムの仕打ちを許すまでの心の移り変わりが唐突すぎて、こちらの感情が置いてきぼり。納得出来ないまま、何だかモヤモヤした「違和感」だけが残ってしまいました。

心の移り変わりを確実に描いてくれたら、スッキリ観られたかも😖ザンネン

少なくとも楽曲と演者が表現する「誰でも価値があり、(偽物の自分を捨て)自分らしく生き、望む人生を手に入れていいんだ!」というメッセージだけはしっかり伝わりました😉
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