【ネタバレなし】
まるでおとぎ話の絵本のような、分かりやすくシンプルな話ですが、歌の入るタイミングやそれを利用した場面転換が絶妙で斬新。
ミュージカルの不自然さやセリフと歌の違和感が殆ど感じられず、計算され尽くした見事な演出だと思いました。
…ただ、要所要所でちょぃちょぃ「…ん？」という感じで、気になる部分が積み重なっていきました。
例えば最初の資金調達のところとか、劇中ではサラっと"（笑）"みたいな感じで流していったり…。
前情報として、一応実話ベースだというのを知っていたので、気になる部分がある程度積み重なってくると、あぁこの映画はあくまで主人公目線で美化している物語なんだなぁ〜と、納得しました。
よくよく考えれば興行師なわけですし、相当危ない橋やギリギリ（アウト）の裏の世界の話なんじゃないかなぁ〜と。
フリークスを集めた興行って別の言い方をすれば、エレファントマンの世界とか昔の浅草の見世物小屋の前進なんだろうなと。（あくまで個人的な憶測ですが）
そんな感じで「アブなぁ〜い」という部分は、シリアス（写実）な描写は出来るだけ避け「ハイ！明るく！明るく！」という感じで、音楽と歌のパワー（魔力）で、ゴリ押し！…みたいな。
一種プロパガンダ的な手法と似て無くもないように感じてしまいました。
だからといって、こちらもシラーっと観ていたわけでもなく、ちゃんとノセられて泣くシーンは見事にちゃんと泣かされました（だから怖いとも言えなくもないのですが）。
タイトルが示す通り『ザ・英雄物語』なんですよね。
小学生の時、教室の後ろに立てかけてあった伝記モノシリーズです。
細かいツッコミはしちゃいけないのかもしれません。
言ったもん勝ち！語ったモン勝ち！
自分のストーリーは自分で作る！
結論として、
ヒュー・ジャックマンになりたい！
