ミュージカルだけど 映画じゃない、そんな感じの印象を受けました。
映画を主軸としてミュージカル要素を含む映画と、ブロードウェイの舞台での公演も視野に入れたかのような楽曲の強さで勝負する歌唱に比重を置いた映画。
本作は後者に分類されると感じた。
ミュージカル映画に 楽曲の良さは必要不可欠だけれど 楽曲に頼り切ってはいけない。楽曲と映画と演技と演出と背景と…とバランス良く作る 前者に分類されるミュージカル映画が私はどちらかというと好き。
バランスが音楽に偏ってるなと感じたと共にアンマッチさもいくつか気になりました。
楽曲のテイストと演者の歌い方、
主人公演じるヒュー・ジャックマンの年齢設定に違和感。
画面のコントラストが明るすぎ?美術、小道具含め時代の重厚さがなく安っぽく見えた。
楽曲のテイストと演者の歌い方で言えば、本作は時代設定の割には楽曲が新しめの雰囲気を持ってると感じました。
オペラ、よりはロックミュージカルみたいな。
主演のヒュージャックマンの歌い方はオペラ系統?の方が合うと思います。
ザックエフロンはロックミュージカルテイストによく合う歌い方をするので彼が主役の方がいいんじゃないかなと思いました。
ただ大人数で踊って歌う、彼の相手役が褐色肌の女性、というところはハイスクールミュージカルを彷彿とさせるから…微妙なのかな?笑
鑑賞後、主人公バーナムがサーカスの創始者として実在の人物という事実には驚いたけれど 映画を見てなんら目新しいこと、驚かされることがなかった。
楽曲は 工夫されていてメッセージもあり ダンスの迫力、上手い人が歌ってるので 感動することはあったけど 映画とのバランスが悪い。
ストーリーは、テンプレート。
描かれてることに説得力が感じられず、「こういう風にストーリー進めてくんで」という見えない力が働いていて 登場人物たちはフィクションの存在で リアリティを感じられなかった。
歌に頼りすぎ、と思ったのです。
みんな頑張って歌って踊っていただけに残念。
ミシェルウィリアムズ好演。いい女、好き。
ゼンデイヤ最高、惚れる。
ジェニーリンドの曲大好き。
はじめてアトモスで鑑賞。
音との距離感がなく 音に包まれて見れて良かったです。