ぬーたん

グレイテスト・ショーマンのぬーたんのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.3
予告編を観てこれは映画館で観ないと!と思ったけど、本当にそうだった。
大きなスクリーンいっぱいに広がるダンスと音響と映像。
映画館で活きる作品。
ミュージカルなので先ずは歌です。
最初の『ザ・グレイテスト・ショー』のヒュー・ジャックマンのカッコいいこと!もう、ワクワクしちゃいますね。
続く『ミリオン・ドリームズ』の夢いっぱいの2人の歌声。
これからの展開に心躍ります。
そして『ディス・イズ・ミー』の力強く心に響くセトルの上手すぎる歌。
素晴らしい!
『ラ・ラ・ランド』チームが音楽を作った、すごい才能です。
ただちょっとバラード調のしんみりとした曲が少ない、とにかくサーカスということもあって、明るく激しい曲と歌声ですね。
ダンスも激しく、サーカスらしい曲芸もまぜながら、ショーを見てるような圧倒的な迫力でした。

さて、ストーリーは…。
実話ベースということで、サーカスの浮き沈みや、主人公のバーナムの欲深く狡い面も描きつつ、家族愛や仲間とのイザコザから絆まで。
と、ちょっと詰め込み過ぎた感も。
特に最初のバーナム少年時代は、その貧しさと負けないで生きているけなげな姿に泣けて来て、開始早々泣かされるわ~と心の中で喜びながら観ていたのに、いきなり青年に成長💦ちょ、ちょ、早すぎ。この涙どうしてくれんの?状態で、ポツンと置き去りにされた。
しかも、青年がもうヒュー・ジャックマンになっている。
さすがに50歳近いのに無理だ。
でも、そこはヒュー・ジャックマン。
観てるうちにすっかり若者役に馴染んでました。
稀有な俳優。この作品はヒューにして大正解という感じ。
妻のチャリティにミッシェル・ウィリアムズ。
屋上でシーツにライトを当てる温かなシーンから、2人で踊って歌うのが素敵でしたが、下に落ちそうでそんなギリギリの場所で踊らんでも!と気になったよ。
ショーを一緒に演出する相棒のフィリップにザック・エフロン。
ちょっと小さめであまり好みの俳優ではなかったが、バーでヒューと踊るシーンが良かった。頑張った。
フィリップの恋する相手アンはゼンデイヤ。
空中ブランコがかっこいい。
色んな人種の血が混ざっていそうな個性的で美しい顔立ちに、素晴らしいプロポーション!ザックと並ぶとゼンデイヤの方が背が大きい!
でも恋愛話は要らなかった気がする。
アンと兄が兄妹に見えなかったのも理由のひとつだが、
リアリティーがなく感情移入は出来なかった。
歌手ジェリーを演じるレベッカ・ファーガソン。
線が細くていかにも北欧系の色白でスラリとした美人。
さらにその透き通った歌声。
これはバーナムさん、心惹かれても納得よ。
そしてヒゲ女さんをカーラ・セトル。
渡辺直美?
太ってて迫力あるし、目や鼻などの部品が大きい。
歌が半端なく上手いです!

ミュージカル映画は歌とダンスが8割位かなとは思うけど、結局その歌をどれだけ好きになるかは、その歌に込められた想いと、その歌のシーンがどうだったかということで、やはりストーリーやキャラの魅力、映像などは他の映画同様、とても重要になってしまう。
今作の欠点は時間が短いこと。
105分で歌もダンスもバーナムの人生もサーカスもそこに居る人たちもって無理に決まっている。
『サウンド・オブ・ミュージック』は174分。
『ラ・ラ・ランド』でも128分。
やはり2時間以上は必要かな。
短いなら、欲張らないで、どこかをバサッと切ってしまうとか(前述のフィリップの恋愛とかジェニーとの公演など)した方が良かったかも。
物語の急速な進み方と、ラストにやや不満があった点がマイナス。
でも、楽しかった!
やっぱりミュージカルは楽しいね♬

※サーカス団の中に日本人がいたという。
結合双生児の兄を演じた小森悠冊さん。
ニューヨーク生まれのダンサー。
嬉しいですね。
ぬーたん

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