ハリィしろかわ

グレイテスト・ショーマンのハリィしろかわのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
4.7
「ヒュー・ジャックマン座長公演」最高!

本作は、19世紀半ばのニューヨークを舞台に、今日のサーカスの原型を作った伝説の興行師P・T・バーナムを描いたミュージカル映画、
というのが表向きだが、
実のところ、本作はヒュー・ジャックマンのミュージカルスターとしての魅力とスキルを十二分に堪能できる、まさに「ヒュー・ジャックマン座長公演 ヒューのビッグ・ショー」であります。

それにしても、ヒュー・ジャックマンのクラシカル・コスプレ&シルクハット姿は実にサマになっており、作品の価値2割増しに大いに貢献。
(過去の作品「ニューヨークの恋人」「プレステージ」「レ・ミゼラブル」でも実証済)
オープニングからド派手なナンバーを唄いあげ、観客のハートをわしづかみ。

また、中盤で弟子のフィリップを演じるザック・エフロンとヒューとの新旧ミュージカルスターが火花を散らす酒場でのミュージカルバトル(?)シーンは最高に盛り上がる!

一方、女優陣(チャリティー役のミシェル・ウィリアムズとジェニー役のレベッカ・ファーガソン)とヒューとの競演で作品に彩りを添えており、お美しいです。

また、フィリップと恋に落ちる空中ブランコ乗りのアン(ゼンデイヤ)との、空中ブランコしながらのラブソングの競演も観ているだけで惚れぼれする。

そして、なんといっても、作品中盤に髭女レティを演じるキアラ・セトルが声高らかに歌い上げる本作のメインナンバー「This is me」のド迫力に圧倒される!
障害や身分などによる偏見や自信のなさをぶち壊して、「これが私よ!」と究極の自己肯定感を歌い上げるシーンに、思わず胸が熱くなる!

ラストのバーナム一座による大円団シーンでの一糸乱れぬダンスシーンも圧巻。
クラシカルでありつつ、現代的なビートも効いていて、まるでマイケル・ジャクソンのショートフィルムを観ているようだった。
(もしマイケルが生きていたら、いろんな意味で本作にすごい興味を持ったことだろう)

上映時間が約1時間40分程でちょい短めだが、
この短めなところが、「もうちょっと観てみたい!」という気持ちにつながって、気がつけば本作のリピーターになってしまうには十分であろう。

まだ観ていない方は、今すぐ劇場で本作を体感することをオススメします!

追記
バーナムが「ユニークな人々」(親指トム、長身男、巨漢男、刺青男、髭女など)をスカウトする一連のシーンは、まるで同じヒュー・ジャックマン主演のX-MENシリーズで仲間のミュータントを探すシーンにダブって見えた。
X-MENもある意味、マイノリティーの人々が力を合わせて敵に立ち向かうストーリーだから、本作にも少しばかり通じるかも。
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