最近流行りのPV映画。君の名はとかベイビー・ドライバーと同等の系譜だけど、もっと極端。音楽にステータス全振り。
中身ペラッペラだけど歌がめちゃくちゃ良くって、とにかく観客のテンションをあげることに全力注いでる感じ。
見るレッドブル。何も考えたくない、とにかく元気を出したい時に見ると良いかも。
演出面では、背景が油絵風の絵画になっているのが良かった。舞台ミュージカル感があって。
これはこれでこういう映画として見るにはすごく面白い。そういう前提で、あえてケチをつけるとするなら、良くも悪くも人物描写が浅すぎる。
主人公全然大した奴じゃないし大したことも言ってないのに、奥さんもサーカスのメンバーも相棒も歌手もこいつの誘いホイホイ乗せられすぎじゃない？笑
あとマイノリティがいっぱい出てくるのに、それぞれの背景事情とかも全然深掘りがない。金儲けのためにマイノリティを「見世物」にしているのでは？という反省もない。感動させるためにマイノリティを都合よく使うのっていわゆる「感動ポルノ」の感がある。エレファントマンを見ろ。
せっかくテンション上がる映画なんだから、ストーリーに深みがあればもっと面白くなるのに。
