コンパクトで実に楽しいあっという間の１時間４４分。細かいことは言いっこなし。歌と映像を楽しみながら、暗いところから外に連れ出され、これが自分だって胸を張れる喜びに共感すりゃ胸も震えるぜ。人類学的にみりゃ、肉体に問題を抱えた人々には、いつだって、それなりの生きる道があったわけ。瞽女に按摩に琵琶法師、見世物小屋のフリークショーもグラン・ギニョールも、そういえば「どろろ」なんてキャラクターもあったっけ。すべての風変わりの日陰者たちの存在こそは、じつのところヒトとして生きるぼくらの生を縁取るものにほかならない。そんなシンプルな真実を、なによりも "This Is Me" という曲が、きらびやかでスタイリッシュな感動のなかで、きっちりと思い出させてくれたよね。㐂ばしきことこのうえなし。やんややんや。拍手拍手。ストンピング、どんどん。それからもういちど拍手喝采。
