実はすごくシンプルなストーリーなのでミュージカルにしないと作品にならなかったのか?と思ってしまった。
ジェニー・リンドは本当は何を歌ったんだろう。
メンデルスゾーンやアンデルセンは一言も出てこなかったのは残念。
【追記】
正直「絶賛の嵐!」という評判がハードルを上げすぎてしまったのか、やはり標準クラスのミュージカルでしかないと言いたくなってきた。
それがなぜなのかがわかったので書いてみる。
舞台のシチュエーションと音楽の乖離である。
サーカス小屋で歌って踊るという「演技」というか「出し物」をミュージカルとしているが、設定としてそこにいる観客もその音楽を楽しむということとして撮られている。
そう思うと、その当時の音楽ではない。エレキギターもロックもない時代なのにどうも妙だ。
これは類似例の「ムーランルージュ」にも言えるがファンタジーシーンつまり登場人物の空想シーンが多いため違和感がない。
しかし決定的なのは、ジェニー・リンドの存在である。彼女が現実通り当時ヨーロッパで最も有名なソプラノ歌手として描かれているのに、彼女が歌うのはバラードであり、声楽家ですらないということである。
いわゆる、一気に酔いが覚めるという感じになってしまっている。