ふぅた

グレイテスト・ショーマンのふぅたのネタバレレビュー・内容・結末

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

何をやるにも目的がある。そこへ向かう道のりにはいくつもの分かれ道や誘惑、落とし穴さえも待っている。頂上へ辿り着くと満足してまた次の頂上を目指すのが人の欲だ。何故頂上を目指すのか、その目的を忘れてはならない。芯の通った人間の考えは通っている。バーナムがリントと分かれたシーンはまさに目的と欲の分岐点だった。レントは目先の快楽、欲に溺れていた。「成功は私のおかげ」という言葉にバーナムは成功を求めて来た先にいるのは彼女ではなく娘や妻だったと気づきはじめる。
その傍、様々な登場人物の心情が描かれたこの作品には賛否両論あるが、ストーリーラインの常識にとらわれなければ主人公などあってないものだ。なんせこの世の中に主人公なんてものは存在しない。みんな違ってみんないい。これこそグレイテストショーマンが伝えたかったメッセージだとすれば、バーナムに着眼したストーリーラインのみでは伝えられないはずだ。過去のトラウマから解放されたヒゲ女、人種差別に打ち勝つフィリップ、家族の幸福を掴むバーナム。全ての人に物語がある。
時代設定も国も違う日本で上映10ヶ月が過ぎても尚来場者数が絶えないのは、いつの時代も人はそれぞれの夢と感動を求めている証拠だ。

しかしこれだけ膨大なエンターテイメントを105分に収めるのは無理がある。
ふぅた

ふぅた