フリークスサーカスのお話。こういった題材を、美しい映像と、美しい音楽で表現できて、沢山の人に支持される現代って良い時代だなと思いました。
とにかく美しい音楽と歌に溢れています。
ただ、歌を詰め込み過ぎていて、役者の心情表現シーンが少なくなっています。なので、「あれ?もうそうなっちゃうの?」という展開の進行が早く、その点で興が醒めてしまいました。
上映時間を105分にする位なら、もっと心情表現シーンを増やせたのに…そしたら世の評価は更に高まったのでは!と、惜しまれる作品でした。役者の演技力の高さを見てとれたので、尚更そう思います。
ただ、良質のエンターテイメントであることは確かです。作り手は「エンターテイメント性だけでも感動を呼べる」映画を作りたかったのかもしれません。歌、音楽、ダンスは本当に素晴らしいものでした。
主人公のヒュー・ジャックマンは、立ち姿だけで華があります。彼が主役だったからこそ、この映画は最初から最後まで締まっていたと感じました。マイノリティの人間が、堂々と「私は私」と言える時代。言えない時代があったことを忘れてはいけない。身分の差、肌の色の差、あらゆる理由で愛する人を愛せなかった人って沢山いたんだろうな。
2018年の年の瀬に観られて良かった、と思える映画でした。
------------------------------
"Never Enough"を歌ったLoren AllredがCéline Dionに憧れていたというのが物凄く伝わってきました。
良い歌い手が、次の世代の歌い手や映画を彩るんだなぁ…しみじみしました。