安堵霊タラコフスキー

グレイテスト・ショーマンの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
3.4
なんかアメリカよりも日本での評判が良いということで目を通してみたらなんとなく評価の理由はわかった。

わかりやすくオーソドックスな起承転結のある筋に俗に言う奇形の人々らを用いて多様性を主張するようなテーマ、あとは楽曲の良さに振り付けのキレとかは確かに評価される点かなと感じた。

でもわかりやすくして駆け足に思える箇所も多々あったからまるで過程が省かれているようにも思え(いきなり芸が洗練される団員らとか)、そのせいでgreatest showにも重みがあまり感じられず、アカデミー賞等で候補になったthis is meも思ったより重要な場面で使われていなかったのが残念で、悪くはなかったけど手放しで賞賛し難い作品だった。

映画的な面白味もミュージカル場面でのいくつかの転換のみでその点でも好みに合わなかったけれども、トッド・ブラウニングやホドロフスキーが取り扱ったのと似た題材をミュージカルとして昇華しようとした姿勢は個人的に評価したい点だった。