いわゆるミュージカル映画にはあまりいい印象がない自分ではあったが、この作品に関してはそういう概念なく楽しく観ることができた。まず作品の時間がちょうどよい、今までの似たようなミュージカル作品はくそ長くてどこに焦点を当てればよいか難しいイメージであったが、今作はちょうどよい時間からストーリーもわかりやすく簡単に理解しやすい、人気が出るわけだ(笑)ストーリーの面に関して直感で思ったのが、何故こうも似たようなストーリー構成の作品がなくならないのか。昔に苦労、挫折などを経験して成功に向けてアイディアや工夫で補い大成功、しかしそのあと必ずさらなる成功を求め今まで大切にしてきたモノ、人との関係を切る、しかし成功はせずむしろ失敗して最終的に大切にすべきは愛だのだ、友情だのだ、初心の心だのだという結末、こういったストーリーを分かりきっているぐらい観ているはずなのに、こういう作品がなくならないのは何故なのかとか少し深い？ことを考えてしまった。自分の見解的にはこれは避けては通れない人間の使命？的な部分なのかもしれないと思った、頭のなかでは最初の成功で満足すればいいと分かっていながらも、必ずその先を求めようとする行動、これは別に間違っているわけではなく人間であればむしろ正しい行動なのかもしれない、そのあとの成功を得るためには。この作品を観ていてふとそんなことを思ってしまった、そう思わせられるということは割と好きな作品なのかもしれない。
