ファッションモデルの光と闇をレフン監督の独特の色彩美で描いた作品。
最初から死の香りが漂っている。無機質。
またヒロイン・ジェシー自身が持つ「美しさと何か」が人を引寄せる。
それはカメラマンやデザイナーにとってのミューズ的なものだったり、モデル仲間の嫉妬だったり、恋情だったりする。
彼女は無垢で素朴に見えるけれど、モデルとして成功していく中で度々口の端だけで笑う表情に勝利を味わっていることが分かる。
写真撮影時のおどおど感が官能的な表情になる境目、ショーのトリでの2面性、エル・ファニングの表情の変化が素晴らしい。
美とは消費され尽くされるものなのだな…とぼんやり考えたラスト。
まだ消化しきれてないので、いずれまた再観賞してぐるぐる考えたい作品。