恭介

ネオン・デーモンの恭介のレビュー・感想・評価

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)
3.0
ドライブ、オンリーゴッドときて本作。

ニコラス監督の映像とイメージでグイグイ押してくるハッタリ感が、どうも右肩下がりで落ちてきて代わりにメッキ感が増してきてる気がする。

まず、ストーリーがよく言えばシンプル、悪く言うと陳腐。
女性の美に対する憧れやプライドからくる嫉妬からの惨劇。これだけ。

もともと、映像的な表現力を頼りに映画を構築している監督だけど、それだけではやっぱり2時間はキツイ。キアヌの絡むシーンなんかは全て蛇足だし、ゴッソリ削っても物語的にはなんの影響もない。

で、肝心要の映像表現。
オンリーゴッドでも少し感じたが、本作はあざとさ、が最初から最後まで画面から滲み出ていて、イメージショットみたいなシーンが全て退屈に感じた。

まぁ例えるなら、3つ上のヤンキー上がりの先輩から、自分がボディペイントしたオリジナリティ溢れる愛車を見せられて

おぅ?どや?カッコえーやろ?オシャレやろ?ん?と、自慢されて
え、ええ・・ま、まぁ・・と引きつった笑みを浮かべてる自分

みたいな状況?(笑)

ただ、それらも含めて意図的に、虚栄と偽りと欺瞞に満ちたモデル業界に皮肉を込めた映像表現、と言われればメッキ感を感じたのは正解だったのか・・と思えなくはない、かなぁ。

色んな意味で
え、ええ・・まぁ・・
が、溢れる作品でした(笑)
恭介

恭介