Mrsフロイ

スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号のMrsフロイのレビュー・感想・評価

3.0
♪迫る~ショッカー、地獄の軍団~われらを狙ーう黒いィ影♪
世界の平和を守るため・・
GO!GO!レッツゴー、輝くマシ~ンーー(^^♪

2015年の今日、このテーマソングをまさか聴くとは思っていなかった。
原作者の石ノ森章太郎が、テレビ放映のために書いた1971年放映の作品が第一作となる40年にも渡るシリーズの映画版である。

第一作のテレビ放映の時期は、既に大学生だった身としては熱心なファンだったわけでは無いが、しかしこのテーマソングは耳に馴染んでいるし、とりわけ子門真人(およげ!たいやきくんの大ヒット曲歌手)の歌声を聴くと、アッ!コレコレとなる。

第一作からの仮面ライダーが勢ぞろいする大戦シリーズは、既に数本公開されていて、今回の目玉は幻のライダーとなる3号を及川光博が演じているところ。
テレビ放映のライダーやら劇場版やら大勢のライダーが出て来て混乱していると、所謂大きいお友達の息子から昭和のライダーと平成のライダーという分類になっていると解説があった。私が知っているのはライダー2号のV3まで。

2003年に劇場で「555」ファイズを観て仰天した。ヒーローが悩み、逡巡していたからだ。

調べてみると昭和から平成のライダーになる間に大きな違いがあった事がわかった。それは初期の石ノ森章太郎の原作では、肉体の一部を人工的に改造した「改造人間」が仮面ライダーであり、敵側であるショッカーも同時に創り出されたものであるという、よりSFチックなものであったことだ。

その改造人間が普通の人間が「変身」するというものに変わったということだ。
元が普通の人間だから悩んだり迷ったりは、平成ライダーは当たり前になったということか。

それにしても「改造人間」ってターミネーターかアイアンマンか。第一作は暗くて怪しい雰囲気で、当時の子どもには全く受けなかったようだ。

本作でもライダー同士が戦うのはヒーロー大集合のお祭り的意味合いだけかと思いきや、様々な時代背景やその出自の上に葛藤があることが分かった。

長きに渡るシリーズに新しい時代の風を吹き込む工夫と熱意を感じる一本。
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