去年作られた作品かと思うくらい
扱ってる内容が最近の作品ぽい。
というのは結局、敏感な人はずっと気づいていたという話で、
ようやく私がそれに気づいたというだけの話か。
たとえば10年前に見ても何も感じなかった可能性すらある。
主人公であるイザベルの求めることが漠然としてるのもいいし、
まんまとマルコヴィッチに引っかかるのもいい。
観客は2人が悪巧みしてるシーンを見てるのもあるが、
どう見ても間違っているように見える選択も
愛情が曇らせちゃうというのがリアル。
マルコヴィッチのねちねちしたクソさや
娘の「しつけ」の気持ち悪さが本当にイヤだし、
暴力や関係の悪さの表現がしつこすぎず
それでいて説得力あるからすごい。
最後に至って女性たちが急速に情報をシェアし、
単純に憎み合うのではないかたちにおさまるのもよいし、
ヴィーゴモーテンセンとブチューとはするものの、
さてどうしようかと扉の前で佇むラストも最高。
そういえば今作は扉の開閉は非常にたくさん出てくるモチーフでした。