このレビューはネタバレを含みます
難破した巨大タンカーの救助に向かう、沿岸警備隊の話。
真っ二つに割れるタンカーの描写にも驚かされましたが、本作最大の見所となるのは、小型救助艇が荒海の中を進むシーンでしょう。
乗員が吹き飛ぶ程に船が上下したり、時には海の中を潜ったり。
まるでサーフィンの様に波の上を乗るシーンもあったりと、信じられない映像の数々は迫力があって楽しめました。
このシーンを見るだけでも、本作を見る価値はあるんじゃないかな。
一方、不満点としては、ちょっとドラマ部分が(量的に)重たかった事。
映画の半分を過ぎた辺りで、ようやく主人公が救助に向かうので、もう少し前半部分を軽くしても良かったのではないでしょうか。
小型救助艇の描写は確かに凄いのですが、逆に、それ以外の場面はあまり印象に残るものがなくて。
救助される側とする側、両者の人間ドラマを描かんとする余り、結果的にどっち付かずな中途半端な作品になってしまったのかなと。
タンカー側の人間を描きたくなる気持ちも分かりますが、主人公側に絞って描けば、もっと印象に残る作品になったかもしれません。