垂直落下式サミング

マンモスの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

マンモス(2006年製作の映画)
3.1
超宇宙のU.F.Oパワーを受けた冷凍マンモスがエイリアンに操られ現代に甦るアニマルパニック。
凍り漬けのマンモスを調査する科学者が、事件を引き起こす謎の石を氷の中から発見するまでの軽快さと、そこから始まる楽しげなタイトルシーンにやられた。U.F.O、隕石、壁画のアニメーション…それらはこれから始まる珍妙な物語の開幕にふさわしい幼稚さで映画の内容を包括する。
拳銃を片手にタンクトップのお姉ちゃんが走る場面は見所で、何とは言わないがめちゃくちゃ揺れる。銃を両手に持ち替えるとだっちゅーのポーズになりこれまた谷間が強調されるので見逃せない。
それにしてもマンモスに現実味がない。あんなに大きな生き物が町中を動き回っているのにまったくその足跡を掴めないステルス性能や、足音もたてず主人公の目の前に突如として現れる縮地法を体得しているなど、このマンモスは仙人のようにつかみ所がないのである。
マンモスのデカさに説得力がないことは当然大きな問題として、全編通してマンモスが大暴れするシーンが少ないのがこの作品一番の欠点だ。こっちはマンモス見に来てんだよ!マンモス見せろ!こんなにマンモスが見たいと思ったのは愛地球博のマンモスラボ以来だった。ようやく順番がまわってきたと思ったら案外ショボいというガッカリ感もなんだか似ている。