eikotomizawa

MERU/メルーのeikotomizawaのレビュー・感想・評価

MERU/メルー(2014年製作の映画)
4.6
ヒマラヤ最難関の複雑なダイレクトルートの初登頂に成功した三人のクライマーのドキュメント。監督は初登頂に成功した三人のうちのひとり。傑作!

シェルパ不在で難攻不落な過酷なルートなため、確実100kg弱の操具や備品を背負っていくことになるが、失敗や命に関わる大怪我、クライマーとして過酷なアタックを続けた故の離別、それでも挑戦を諦めきれない彼らを取り巻く関係者たちの葛藤、いろんなことを請け負いながらもなお、大自然と殴り合っていく彼ら。
わたしはスプラッタやハードコアな内容の映画がそれなりに好きで、痛いシーンならいくらでも見れるけど、それでと膝が震えてしまいそうなシーンがあった。大自然の畏怖は、あまりにも壮大で人の悪意や演出では到達できないラインだと思う。

大自然の景色の絶景の美しさはもちろんだけど、文字通り命を賭した登頂をこうやって記録してくれたことに、なんの関わりもなくソファで座っているだけの自分が見せてもらえること自体、ただただ頭が下がる思いになってしまう。
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