まつき

海難1890のまつきのレビュー・感想・評価

海難1890(2015年製作の映画)
3.8
日本とトルコの友好125周年を記念して、日本とトルコが合作した、日本とトルコのラブラブ愛の結晶映画。友好関係の起源とも言える、125年前の1890年に起こった「エルトゥールル号海難事故」と、その恩返しが果たされる、それから約100年後の1985年に起こった「テヘラン邦人救出劇」が描かれる。

この2つの出来事を、より多くの人に知ってほしいという製作陣の思いから、多少大げさに脚色されつつも、大衆向けに分かりやすくなっており、さらには、現代人が忘れかけている人間として大切なことについても問いかけてくる。泣けて、かつ学ぶことの多い映画。

ちなみに先月(2015年11月)には、安倍さんとトルコ大統領のエルドアンさんが2人仲良く並んで鑑賞されたようですよ。うーんラブラブ。回り回ってイブの夜に観るにはぴったりな映画だったかも!笑

まず、1890年の「エルトゥールル号海難事件」について触れておきたい。超端的に言うと、死にかけのトルコ人大勢を、見ず知らず全く関係ない日本人たちが助ける、という出来事。

この時の日本人が実に素晴らしい。「誰であろうと死にそうになっていたら助けるのが当たり前」「ここで助けなかったら先祖様に顔向けできない」と真っ直ぐに行動する。

もしかしたら単なる脚色なのかもしれないけど、私は本当にそうだったのではないかと考えてしまう。この頃の日本人は、もっと生死について重く考えていて、先祖への敬いもあったのだろうな、と。現代人だからこそ「それはねーよ」と感じてしまうかもしれないけど、その時代では、古き良き日本としてそれが当たり前だったのかもしれない。(辺鄙な島暮らしだし)

もう一つ触れたいのは、2つの時代の橋渡しについて。
1890年と1985年のどちらにも登場する日本とトルコの役者が、1人ずついる。時代が違うので当然同一人物ではない。1890年に登場した人物の子孫であるという明確な描写もない。けれど2人は顔を合わせ「どこかで会った気がする。」と言い合う。

これはおそらく、この映画の主題である、「日本とトルコの友好の歴史と、助け合う気持ちを、継いでいってほしい」という想いを託した、日本とトルコ、国そのもののアイコンなんだと思う。

この映画に込められたメッセージが、日本とトルコそれぞれの国の様々な人に届き、これからも助け合う気持ち「真心」を継いでいけますように。それは、「日本とトルコ」という関係においてだけでなく、「自分と他者」という身近な関係においても。

ちなみにラストに登場する赤ちゃんの、半端ないヨダレの垂れ具合は必見。

トルコでは、本日12月25日から公開とのこと。トルコでの反響も気になるところ。