うめ

ブルックリンのうめのレビュー・感想・評価

ブルックリン(2015年製作の映画)
4.2
1950年代。
母と姉を残し、アイルランドから一人アメリカのブルックリンへ移住するエイリッシュ。
いつの時代もどこの国でも、田舎から都会へ出るというのは不安と期待、そして憧れを伴う。
ホームシックの中でのトニーとの出会い。
色づき始め生活、どんどん明るく洗練されていく。
しかし、再びアイルランドの地を踏むエイリッシュ…

田舎から都会に出た人間なら、みんな少なからず気持ちが分かる部分があるのでは?
そんな私も憧れて東京に出て、訛りやらファッションやらコンプレックスばっかりだし、電車の乗り方もよくわからないし…
その反動で、とにかく服とCDばっかり買ってましたね。
オシャレになれる気がして(〃ω〃)
だから、エイリッシュがお姉さんの手紙を読むところなんて…もうね、涙腺の蛇口が解放。
当時は懐かしのPHSでしたが…友達と話したくなったらいつでも話せるし、会おうと思えば帰れる距離の私は幸せだったな。

教会のボランティアに行ったエイリッシュが故郷の歌を聴くシーンもすごく心に残りました。
ニューヨークの町を作るのに貢献した移民達も、今は仕事もなく苦しい生活を送っている。
そんな彼等の一人が歌う故郷の言葉。
帰りたくても帰れない。
ただ、じっと聴く彼等の姿が胸を打つ。
私も地元ではお祭りの囃子をやっていたので、囃子の音を聴くとじんわりと血が騒ぐあの感じみたいなものかも。

後半、舞台は再びアイルランドへ。
洗練されたエイリッシュの目に、昔とはまた違って魅力的に見える故郷の姿。
最後に見せた、本当の意味で一人の女性エイリッシュとしての顏。
最初は「あれ?シアーシャ・ローナン、ちょっと雰囲気変わったか?役作り?」
とか思ってしまいましたが…
シアーシャ自身が成熟してきている証拠ですね。
透き通るような肌に、緑とか茶のアースカラーが映えます。
後半はパステルカラーも増えて、またそれはそれでかわいい。
ラストシーンの彼女のキュートさに…
もうおじさん、悶絶(*^◯^*)

そんなエイリッシュがブルックリンで住む寮の女性達のかけあいが妙にツボで^_^
けっこう笑ってしまいました。
寮母さんがいい味だしてますよ〜♪
うめ

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