Screen7

ブルックリンのScreen7のレビュー・感想・評価

ブルックリン(2015年製作の映画)
4.4
そろそろ自立しなきゃと思っている今、観て良かったと心から思えた作品。日本でいう上京の話なのですが、こういう旅立ち系の映画観るとすごく刺激受ける…!
主人公と年齢近いし姉がいるのも一緒だから、自分の少しだけ先の未来について考えさせられました。

ジャンルとしてはヒューマンドラマ寄りの恋愛映画。改めて恋愛ってタイミングだということを思い知らされる展開。早い者勝ちですな!
トニーもジムもタイプは違うけどどちらも優しくていい男。どっちと付き合っても結婚しても幸せになれそうですよね。
食料品店のケリーは意地悪でかなり嫌な役だけど、彼女がいなかったらエイリッシュは決断できたのかな?と思うから、皮肉にもエイリッシュの未来はケリーによって決まったと言ってもいいかもしれませんね。
ケリーが嫌な人間だからエイリッシュはケリーの脅しに対抗したわけだから。

祖国(アイルランド)への愛とブルックリンでの新しい生活に揺れながら生きる主人公。
結果的に旅立って良かったことと旅立たなきゃ良かったと思うことが両方あるけれど、人生の中で 果たしてこの選択は正しかったのかと後悔してしまう瞬間ってどっちを選んでてもあると思います。
エイリッシュのお姉ちゃんは全て分かった上で妹を上京させたのか…と思うと胸が詰まる想いになります。
印象的なのは最後の船のシーンの言葉。
エイリッシュはかつての自分と似ている少女にアドバイスするのですが、「やがて行き着いたその地が故郷になる」と言うのです。"ここが私のアナザースカイ"みたいだけど笑、最初の故郷に帰りたがっていたエイリッシュが嘘のよう、彼女の成長を感じました。

エイリッシュは渡米してから寮のお姉さんたちの影響で垢抜けていくんだけど、マカロンカラーの衣装の数々がめちゃ可愛いです!特にあの真っ白な透き通る肌とグリーンがよく似合うので、水着のアドバイスにはうんうんと頷きたくなりましたよ笑
そんなかわいい50年代ファッションを着こなすシアーシャちゃんですが、演技も素晴らしい。彼女の人生の実話なのかなと思ってしまうくらいエイリッシュを演じ切っていました。
20代前半でまだまだ若いのに既にアカデミー賞3回ノミネートって凄すぎる…!
今月中に『レディ・バード』観に行くので、そちらもすごく楽しみです〜!

1番好きなシーンは、私のベストムービーの『雨に唄えば』のオマージュシーン。
ジーン・ケリーの真似して電灯をくるっと回転するトニーかわいい。
「水曜には映画に 土曜にはダンスに行くの」って最高すぎないか…!
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