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ピンクとグレーの821のネタバレレビュー・内容・結末

ピンクとグレー(2016年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

前情報なしで見たので、途中の「仕掛け」にはびっくりしました。それまでは「ふんふんこんな感じの映画ね〜。凡庸といえば凡庸?」と思いながら見てたのですが、中盤から世界がひっくり返ったので、全然凡庸じゃなかったです。新鮮でした。面白かったです。

特に菅田将暉と夏帆の変容ぶりが…。途中までは、ジャニーズを主演に置いて (言い方にトゲありますね、すみません) 菅田将暉にこの役どころ演じさせるか〜〜なんか安直すぎやろってすごいモヤモヤしてたんだけど。中盤からは、あ、この捻りはまさに…って感じでモヤモヤが完全に晴れて見てました。
まあ主演喰ってしまいそうな存在感とオーラ、演技。その存在感こそが菅田将暉の「得体の知れない先輩役者」の役にめちゃくちゃマッチしてたので、ホント適役でした。『リップヴァンウィンクルの花嫁』で綾野剛が演じてた安室といい、謎めきすぎてずっと見ていたいと思わせる感じ。この成瀬凌っていう役めちゃくちゃ好きでした。
夏帆は、劇中の成瀬のセリフそのまんま。「サリー演じてた人とは思えない」。ワインボトルぞんざいに掴んでコップに注ぎながらサリーをガン見するシーン、絵面が強烈すぎて忘れられないですよ。
柳楽優弥は、そりゃこんな人いたら全ての星かっさらっていくよねって納得できる…。

そんなこんなで周りの演技力と存在感が圧倒的なので、主演の人が押され負けちゃってる感が拭えないんですよね。まあ役的にも、特に後半は自分の核を見失った新人俳優なので、周りに押され負けてるのは当然といえば当然で。より真に迫ってるんですが。その分、前半でもっと圧倒的な存在感見せて欲しかったなと思っちゃいます。あ、でもそれも演出だったのかな…新人の演技ということで…。

菅田将暉と夏帆的には、見て良かったです。

しかし、ジャニーズのかつてのインターネットに画像載せるの禁止方針、本当に損だよなあ。フィルマでもポスターなくて本作は菅田将暉のスチル画像になっちゃってるし。完成披露の画像とか見てても、全部主演の人の画像カットされちゃってるから。存在感皆無になって出演してなかったみたいになるし、映画ファン目線で見ると本当に勿体ないなあと思いました。
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