垂直落下式サミング

ゴースト・イン・ザ・シェルの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

3.5
部隊を率いて凶悪なサイバーテロ犯罪に立ち向かう女性捜査官が、先端ロボティクス研究者の連続殺人事件の真相を追うなかで、隠されていた自身の過去と向き合うこととなる。電脳ネットワークと肉体の義体化が高度に発達した近未来を舞台としたSF作品。
最強はスカヨハのムチムチ。もうちょい身体のラインをキレイに強調してるとよかったけど、ちょいぽちゃグラマー全身タイツなのにギリセクシーではない作り物っぽさがむしろイイ。お顔はお人形さんみたいにかわいいので、身体も球体関節だったらもっと最強だった。(我ながら性趣向キモ過ぎて引いた。)
オリエンタルサイバーパンクな雰囲気を、ある程度までは実写で再現しているのは素晴らしかったけど、アニメやマンガのようなヴィジュアルによる驚きをずっと継続させないと画面がもたないし、この世界観の作り込みが維持できたとして、今度は実写であることが足を引っ張りかねない。部が悪いよな。
アニメ版のような目を惹き付けるような色鮮やかな魅力や、士郎正宗による原作のコマの隅々まで読まないと物語が理解できないような緻密さがないと、この世界観はなかなかきついものがある。
人間と機械の境目がどこかとか、そこをテーマとして掘り下げられても、僕としてはあんまり感興をそそられないし。
変な寝癖のたけしが襲撃されるところは、マフィア映画っぽくてよかった。原作では政治的な立ち回りに秀でた人だった気がするけど、これをみるにかなりの武闘派。おじいちゃんが刺客を返り討ちにする様子は、人間舐めんなって感じで、ロボやらA.I.やらがご近所の道端を歩いていそうな未来SFに、真っ向から抗う生身の狂暴さを感じた。
『アウトレイジ3』でも思ったけど、ジジイ過ぎて発声が危ういのはご愛嬌。ハリウッドだから、日本語の台詞は本来だったらアウトテイクの芝居を使われちゃってる感じで、ちょっとかわいい。