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ゴースト・イン・ザ・シェルのusiのレビュー・感想・評価

3.0
攻殻機動隊は原作の漫画1と1.5と2を読んでます。
映像作品もアニメ化された映画2本とTVアニメとOVAと
ほとんど観てます。
ゲーム内でアニメ化されてるものも観ました。ゲームはやってませんが…
その上での視聴です。

今作はベースが一本目のアニメの映画「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」をベースに
ハリウッドらしい改変をしてその他のアニメでの設定を持ってきたりして
色々ツギハギして出来た…と言う感じでした。
画的なところでは「おおココを実写化したらこうなったか」
と言うようなシーンが多かったです。
画的な世界観はいまだにブレードランナーの呪いから脱し切れてないかなぁ…と言う印象でした。
いや…画的はバージョンアップしていたのでそれなりに楽しめたのも事実です。
が…この作品…GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊を基にしてるにもかかわらず
分かりやすくするためなんだろうけど一番大事な要素をごっそり抜いてしまってました。
電脳化した事で起こる事…その問題点を記憶の改ざんに絞るのはいいのですが
たがゆえに陳腐に見えてしまって…下手すると古臭さまで感じました。
そこに電脳ネットがなければこの作品の意味がなかったんじゃないかなぁと思うのですが…
なのでこの作品では
情報の海から生まれたゴーストを持つ存在の《人形使い》が出てこず
あくまでもヒューマンエラー的なところのみで話が進行していきます。
それもほとんど登場人物の行動原理が欲と情によるもの…
思想とか信念に突き動かされて…と言う部分が見えません。
なので何と言うか…攻殻機動隊らしさがかなり薄くて
表面だけなぞって画にしましたという感じでした。
素子が次なる存在にシフトする…事をしないにしても
これじゃああんまりにおざなりに見えます。
瞬間瞬間は楽しめたのですが何もかもが中途半派で
見終わった後は残念な感じのほうが強かったです。
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