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マイ・プレシャス・リストのdm10foreverのレビュー・感想・評価

マイ・プレシャス・リスト(2016年製作の映画)
4.1
【階段】

いつぞや観たような「こじらせ女子」のお話。
・・・というか、これも「こじらせ女子」なのかい?言葉の流行の割りにその定義って曖昧な感じなんですが・・。

この映画の鑑賞を決めた最大の理由は「ジャケ買い」です。
昔っから「瞳の大きな女性」が大好きで、古くは斉藤由貴(スケバン刑事の頃)や浅香唯(スケバン刑事の頃・・・ってスケバンばっかりやないかい)等々。なんか大きな瞳で見つめられると吸い込まれそうになりますよね。
ってなわけで、このベル・パウリーちゃんがじっとこちらを見つめるジャケットに、まんまとハートを射抜かれました(笑)。

ということで鑑賞したのですが、最近見た映画の「こじらせ女子」と言えば「勝手にふるえてろ」の松岡茉優なんかがパッと浮かびますが、あれともちょっと違う。
僕が考える「こじらせ女子」って、あくまでも「自分発信」なところがあって、何か原因(トラウマ)があって云々というよりは、根本的に自分の「こだわり」というか、突き詰めていくと「性癖」にも似たところから出発しているというイメージだったんです。それはひょっとしたら本人が気付かないだけで、実は持って生まれたものなのかもしれない。
 で、今作のキャリー(ベル・パウリー)はどうだったかというと、確かにこだわりのようなものはあるけど、どちらかというと「他人との距離の計り方がわからない=大人になりきれていない女の子」という感じでした。そして、その理由もちゃんとあって、それは個人の拘り以上に、彼女が今まで歩んできた人生にも理由があって・・・というお話し。
だから、単純に「こじらせ女子のめんどくさい日常」という括りの映画とはちょっと違うのかな・・と言うのが観終ったあとの率直な感想。

思っていたよりも切れ味がちょっと悪かったけど、それもこの映画の味ということで○。
最後の最後でお父さんありがとう。まさにガブリエル「バ~~ン」です(笑)。
「勝手にふるえてろ」よりは「レディ・バード」のほうが感覚的には近かった。
個人的には好物なタイプの作品です。
それプラス、ベル・パウリーの瞳で星を若干追加しました。

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