れもん

罪の余白のれもんのレビュー・感想・評価

罪の余白(2015年製作の映画)
4.0
Filmarksでもアマプラでも評価があまり高くないのは知ったうえで、吉本実憂の顔面と美少女の内面が悪魔だという設定が割と好みなので、そんなに期待せずに観た。

それなりに楽しめたけど、評価があまり高くないことも納得できてしまった作品。笑

窓を開けたまま車を駐めたり食べ物をタッパーごとゴミ箱に捨てたりと豪快すぎる内野聖陽。
ベランダなら録音されないという謎理論で油断して結局追い詰められる吉本実憂。
一度警察を呼ばれた保護者が簡単に侵入できちゃうくらいセキュリティの甘い女子校。
とってつけたような突然の百合や突然の放尿。

ツッコミどころが多すぎて、このシーン要る?とか、このシーン長くない?とか思うシーンも少なくなかった。

でも、吉本実憂が谷村美月に言いたい放題して「以上です!」からの両手でパァン!のシーンは、めちゃくちゃ勢いがあって大好きだった。笑
私は、この作品における吉本実憂みたいな女と谷村美月みたいな女だったら、後者のほうが見ていてイライラするタイプなので、このシーンは妙にスカッとしてしまった。

武田玲奈や今田美桜が出ていたからもっと活躍するかと思ったらそうでもなかったけど、当時は無名だったのかな?

で、谷村美月って当時25歳くらいなのに役柄は37歳の設定らしいんだけど、さすがにひどくないか?
それとも、小説では37歳の設定だけど映画では違うのかな?

小説と映画の違いで言えば、吉本実憂が偽名で訪ねてくるあたりの展開は、小説だと叙述トリック的な要素として面白かったのかもしれないけど、映画だとトリックも何も最初から吉本実憂が訪ねてきているとバレバレなので、あまり良い仕掛けになっていなかったな。
そもそも小説を読んでいないからそちらでは良い仕掛けになっていたのかもわからないけど。

エンドロールに入る前、吉本実憂のカメラ目線で流れるやたらテンションの高い曲のチョイスは謎すぎた。
なんだあの曲。
エンドロールが上に流れるんじゃなくて下に流れるのもちょっと謎だったし。

でもまあ、これだけ文句を言いつつも好みの雰囲気ではあったから良しとしよう。
吉本実憂の演技も良かったし。
この作品が好きな人は『渇き。』や『search/サーチ』も好きかも。

↓『search/サーチ』
https://filmarks.com/movies/79670/reviews/63778448

【2021.10.28.鑑賞】
【2021.10.30.レビュー編集】
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