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内なる迷宮のtransfilmのレビュー・感想・評価

内なる迷宮(2013年製作の映画)
3.5
今さらなんですが、myfrenchfilmfestival という、オンラインで出品作品を公開するというグレイトな映画祭があることをちゃんと認識しました。。
(もっと早く興味をもてばよかった・・2/16までやってるみたいです。)

この作品は、そのmyfrenchfilmfestivalの
コンペティション部門の長編作品に出品されてる作品です。

フランスの、ジャンル分けでは一応ホラー映画に分類されてる作品。でもホラーに分類すべきかどうかよくわからないです。

この映画を観終わった後の第一印象は、
「デヴィッド・リンチ監督の映画を目指して作られた作品のよう。」でした。
邦題は「内なる迷宮」になってて、まあその時点でわかりやすい映画ではないことは確実と思ってたんですけど、
正直、内容に100%ついていくつもりで観ると相当大変だしつらい映画だと思う。

登場人物全員が実在する人物か虚構の存在なのか
はっきりしていない。と思えるような内容だし、
青、緑、赤と言う色が意味深に使われているけど、それぞれがどういう意味合いかは観てるだけだと正確には分からなかったです。色々深読みしなきゃ理解できないと思うし、深読みしたところで理解できるものかも分からないです。少なくとも、しんどそうだから理解しようとしたくないです。笑

最初に主人公が住むマンションを万華鏡のように映すシーンがあるんですけど、
この映画の発想自体が万華鏡からきてるんじゃないか。と思うくらい、シーンが切り替わるたびに展開も切り替わってて観えるものが変わってくる構成の映画です。
前のシーンと、今のシーンの内容のつながりはどうなってるのか、いまいちよくわからない。常にそんな状況で観てました。

個人的には、この映画、冒頭10分間が一番好きです。
最初にレコードをかけて、バーボンかウィスキーかを飲むシーンがあるんですけど、このシーンだけでもこの監督は非凡なセンスの持ち主だと思う。さすがフランスの映画監督だと思う。

ただ、デヴィッド・リンチと同じレベルの作品かと言われると、そこまでではなかったかな。とは思います。
ついでにいうと、そもそもデヴィッド・リンチ監督みたいな人が二人もいるか?というと、個人的には一人で十分です。
だから名作映画とは思わないけど、
個人的には、駄作映画にも絶対分類できない作品です。いろいろとセンスの良さも出てる映画だと思うし、
デヴィッド・リンチ監督大好きだけどあの人なかなか新作とってくれないよ! という悩みを抱えてる人は、この映画をつなぎにお勧めしますw
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