回想シーンでご飯3杯いける

ソウルへGO!!の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ソウルへGO!!(2015年製作の映画)
4.0
アジア系のマイナー良作を多数公開しているNetflixで、またまた韓国映画の良作を発見! パケ写でオマージュされている事から想像できる通り、'85年のアメリカ映画「ブレックファスト・クラブ」を思わせる、高校生のサマーキャンプ(合宿)を題材にした青春映画だ(一応、実話ベースらしい)。

朝鮮戦争時に海外に移住した韓国人の二世達が、'80年代に開催されたサマーキャンプで帰国して、母国について語り合い、パーティーあり、喧嘩あり、恋愛ありの共同生活を送る様子をコミカルに描いている。移住先はアメリカだけでなく、ドイツやメキシコ等も含まれるので、各国の国民性に関してステロタイプな表現が散見されるものの、決して嫌味は無く、その漫画的な作風のおかげで、人種問題をカジュアルに考える事が出来る作品に仕上がっている。

一方、中盤以降のシリアスな展開には目頭が熱くなる事もしばしば。ドラマを盛り上げているのは、何と言っても韓国系若手俳優のパワフルな演技(男も女も)。そして、登場人物が聞き親しんでいたであろう欧米の80's ロック、ポップスで固めたBGMだ。冒頭のザ・クラッシュに始まり、マドンナ、ゴーゴーズ、トニー・バジル、アート・オブ・ノイズ等、マニアックな所まで突っ込んでくるサントラに唸りまくり。「サニー 永遠の仲間たち」の'80年代パートが好きな人なら、絶対に気に入るはず。