Dumbo

エール!のDumboのレビュー・感想・評価

エール!(2014年製作の映画)
4.2
“逃げるんじゃない、飛び立つんだ!”



『CODA』がリメイクとは知らずに観たので、
オリジナルのこちらは観ていませんでした。

CODAで感動し過ぎたので、
オリジナルは観ないつもりでしたが、
やっぱり気になり観てみました。

オリジナルあってのリメイクなので、
こちらも素晴らしかったのですが、
ついつい比べてしまい…


『CODA』の方が知っている曲が多くて、
音楽のインパクトは圧倒的でした。
個人的に『青春の光と影』がパブロフの犬で、
今だに聴くだけで涙が出るのですが、
こちらはそこまでの曲はなかったです。

私がCODA推しのもう一つの理由は、
“丸太越しのキス”
このシーンがどうしても好きなので、
オリジナルにはこのシーンも無く、ヒロインの恋愛部分が少なかったのが、少し物足りなく感じました。

このCODAでの丸太のシーンは、
「バランスを取る」という隠喩があるそうで、
聾唖の人たちと健聴者の人たちとの間でバランスを取るのがローズのような聾唖の家族を持つ子ども(CODA)なんだそうです。

(『CODA』は珍しく息子と好みが合った作品で、いろいろ教えてもらいました)


ヒロインの歌声は、
こちらのポーラの歌声もとても素晴らしかったです。

合唱曲が、CODAはかっこいい曲でしたが、こちらはとても美しく、心が癒されるような子どもたちの歌声が、今も心に残っています。

どちらかと言うと、こちらはストーリーに重点を置いている感じがしました。

ヒロインが“旅立つ”という点では
オリジナルの方が元気に旅立っていくシーンに心を打たれました。




男の子の話をする時に必ず
「寝たの?」と訊くところが
さすがフランスのティーンエイジャー…
子どもの頃から恋愛体質なんですね。


ポーラが生理が始まったばかり…とか、
男子が声変わりしたから…とかって言ってたから、大きく見えるけどせいぜい小学校高学年か中学生?そんな子どもに親の性生活についてまで通訳をさせるの?と思ってたら、実はこちらも高校生でした。

ポーラは超奥手だったんですね。

そんなポーラが恋もして、
“家族”という「巣」からも“巣立つ”姿が
とても眩しかった。



La Famille Belier
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