カートゥーンサルーン導入部としオススメの1作
絵柄、導入部の柔らかさ、どこをとっても世界名作劇場感があるので見ててすぐに受け入れられる。
一方でストーリーはかなりケルト文化に寄り添った内容となっているが、不思議とこれもすんなりと受け入れられる。なんか「まんが日本昔ばなし」感がある。
かつて手塚治虫がアニメーション草創期に作られた「ファンタスゴマリー」を引用しアニメーションは以下に”メタモルフォーゼ”を駆使して進化していったかを論じていたが、本作や「ウルフウォーカー」はその系列に確実に並ぶことが出来るほどに”変身”に重きを置いた作品であることが感じ取れる。
こうしてみるとケルト民族の歴史とジャパニメーションの変身の歴史はかなり似通っている所があるとわかる。だからこその受け入れやすさなんだなと思えてしまう。
その中で人間→アザラシへメタモルフォーゼする姿がどこか懐かしくちょっとだけ新しいと思えるからだろう。
ただ単に動物に変身するのではなく、変身することによって
・何が新しい条件に加えられるのか
・それによって何が日常に変化を来すのか
・異形のものが人間世界に入り込むことに付随する新たなるドラマ など
上記の変化を見るだけでも十分以上の満足を得られるので、導入部だけでも必見の価値があると言って間違いない。
だから皆のみんな見てね