あかり

ソング・オブ・ザ・シー 海のうたのあかりのレビュー・感想・評価

4.8
巨人のマクリルを悲しみから救うため、マクリルの母マカは息子から感情を奪い、石にしてしまう。
マカは暴走し、他の妖精たちも石にしていく。彼らを解放できるのは、妖精セルキーの歌声だけ。

というアイルランド神話にまつわる綺麗なアニメーション映画🇮🇪

映像美が凄すぎてぞくっとする!全体的に仄暗い色味で、海や薄曇りの陽の光や田園風景が独特のタッチで描かれています。不気味さと美しさが共存するところは宮崎駿アニメーションのような雰囲気があります。

“海のうた”をはじめいくつか歌が出てきますが、いかにもケルトっぽい曲や民族調の歌が雰囲気があっていいですね。本当に綺麗な歌声で聴き入ってしまいます🎧

妹シアーシャを産んだ直後に母が行方不明になってしまったベンの悲しくてやりきれない気持ちが伝わって痛い😢 妹は悪くないと分かっていても冷たくしてしまっていたベンが、妹の危機に勇気を振り絞ってマカの家に乗り込んだり、荒れ狂う海の中に飛び込むところは成長を感じて泣けます😢

悪役のマカも、”悲しみは悪 取り除くべき”という歪んだ愛情をもって息子や他の妖精の(自分さえも)感情を吸い取ってしまうところが切ない。マカはマカなりの苦しみを背負っていたんですよね😢

最後の、シアーシャが歌い全ての命が戻るシーンは神々しかったです。そしてお母さんの家族への愛が伝わるラストシーンでした👨‍👩‍👧‍👦
あかり

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