紅孔雀

ロング・トレイル!の紅孔雀のレビュー・感想・評価

ロング・トレイル!(2015年製作の映画)
3.8
原作者ビル・ブライソンは、現代最高のユーモア・コラムニストで、以前予備知識なく『ドーナツをくれる郵便局と消えゆくダイナー』を読んだ時は、その余裕綽々のアメリカ批判に大爆笑したものでした。
本作はそんなブライソンが老境に差し掛かり、突然思い立って長距離自然歩道「アパラチアン・トレイル」に挑戦するという顛末を描いたもの。撮影当時、主役2人の年齢はというと、レッドフォード(1936年生 )79歳 、ノルティ(1941年生 )74歳と、共に大変な大御所です。因みに原作者ブライソン(1951年生)は本作執筆時47歳で、彼らとは30歳ほどの開きがあるのですが、映画では老境に差し掛かった凸凹コンビのやりとりが枯れたいい味を出していました。レッドフォードの言葉の端々に、ユーモア作家ブライソンの機知が垣間見えるのにも思わずニンマリ。雄大な自然描写と相まって、とてもゆったりと観れる癒しの映画でした。
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