HK

快楽の漸進的横滑りのHKのレビュー・感想・評価

快楽の漸進的横滑り(1974年製作の映画)
1.5
「去年、マリエンパートで」などの脚本を書いた小説家でもあるアラン・ロブ=グリエ監督によるフランス映画。アラン・ロブ=グリエ特集作品。

ルームメイト殺しの疑いをかけられ逮捕された女の子のアリス。心臓にハサミが突き刺さって死んでいたが、一体何があったのか。

世の中には、ハリウッド志向のエンタメ映画とヨーロッパ志向のアート系映画なるものがありますが、これは完全にアート系。ストーリーなど芸術を見せるための一つの装飾品とか補完品にすぎなさい。

これまで自分が観て来た映画って大体、邦画であれ外国映画であれ、ある程度物語があるものが主流で、基本的にストーリーで表すものが多かったのですよ。これに近いのが初期園子温作品かな。なんかダイナミックで斬新で気持ち悪いんだけど、どこか引き込まれるような映像表現で満たすような作品。

でも、ここまで前衛的なアート映画路線の作品を観たのは恐らく初めてと言いますか、最後までこの映画で何を伝えたかったのかが分からなかったような気がします。

ひたすら、女性の裸に卵を割っては上に乗せ、さらにそこから赤ワインのような塗料をかぶせる。映画の後半では体中に赤いペンキを塗っては、魚拓みたいに壁に自分の体を張り付ける。それを教会でやる。なんか訳わかんなくてね。どうも入ってこれなかったんですよ。

少しでも、映画の知識とか見識を深めるために、こういうアート系の映画も見とかなくちゃダメなのかなと思って映画館に赴いたんですけど、申し訳ありませんが途中ほとんど寝てしまいましてね。頭の中にストーリーが入ってこなかったです。

それでもですね。ニューベルバークとかアート系映画を知るにはいい機会だったので観れて良かったと思います。自分の興味に入ってこれなかったのでちょっと残念でしたけど、悪くはなかったのかと思います。

実は、他にもアラン・ロブ=クリエの作品も一応お勉強として現在キネマ旬報シアターに見に行ってまして、4~5作品位みたのですが、まあこの映画以上に訳の分からない映画があること。

それらの作品のレビューも書こうと思っていますが、ただでさえ雑なこの作品のレビュー以上に雑になってしまうことをご了承ください。悪しからずすんません。

まあ、それでも何というか、こういう訳の分からない映画でもちゃんと見る回を利用して見れただけでも良かったと思います。
HK

HK