キミシマユウキ

ボンベイ・トーキーズのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ボンベイ・トーキーズ(2013年製作の映画)
3.8
インド映画生誕100周年の記念碑的なオムニバス作品。
身近な”映画にまつわる話”を描いた4つの短編集
それぞれタイトルは自分が勝手につけたのであしからず


1、嘘はいけないこと—————
★★★☆☆ 3.6
TV局に勤める敏腕女性社員の元にゲイの若者がインターンとしてやってくるお話。
宗教の戒律に厳しく、法でも同性愛を禁じられているインドではきっと他国以上に同性愛者が理解されてないんじゃないだろうか…。
お父様の激怒っぷりなんかを見てると辛くなります。
今作では昔の映画音楽を通じて絆が出来たりもします。
その歌がまた心に響いてたまらない。
嘘はついたらだめなんです。
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2、お父さんは名俳優?————
★★★☆☆ 3.5
うだつのあがらない脇役俳優がひょんなことから役をもらって奮闘するお話。
道でぶつかって一言いうだけでもこんなに本気になれるんだから彼はきっといい俳優になるはず。
毎年1000本以上作られているというインド映画なんだから日の目をみない俳優も多いのでしょう。
家に帰って武勇伝を家族に話してあげて
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3、スポーツは嫌い。—————
★★★★☆ 4.0
サッカー等の男らしいスポーツよりも、映画の中の女優みたいな派手で綺麗な衣装を着て踊ってみたい!
という可愛らしく幼い少年のお話し。
”男らしく”とか”女らしく”といった古い固定概念に囚われてはいけないと教えてくれる良作。
この少年が可愛らしくてたまらない!!お姉ちゃんとの絆も良い。
最後の舞台は日本だったらあぁはならないだろうなと考えるとちょっと寂しい。
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4、バッチャンは神様—————
★★★☆☆ 3.4
病に伏した父の最後の願いはインド映画の名優「アミターブ・バッチャン」に会ってほしいというもの
そんな願いを叶えるために息子が遠路はるばる旅に出るお話。
何作か観たことある程度の俳優だったが、こんなVIP扱いされているのか…
さすが映画大国インド!これが3大カーンとかだったらどんな暮らしぶりなんだろう(笑)
挿入歌が「バッチャン凄いよ!」みたいな曲ばっかりなのが面白かった。
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エピローグ:
インドのオールスター感謝祭——
★★★★☆ 4.0
歌って踊って煌びやかなインド映画のイメージとは裏腹に”日常と映画”の密接さを静かに描いてくれた短編4作。
その反動というかなんというか100周年記念ということもあり、最後のエンドロールの踊りで今を時めくインド映画スターたちが総出演!!
歌って踊りまくります!!インド映画初心者の自分には数人しか分からなかったが、
『きっとうまくいく』等のアーミール・カーン
『バルフィ』のランビールカプール、カリーナカプール
『マダムインニューヨーク』のシュリデヴィ
そして王者シャールク・カーン!!!
もう登場時のオーラともったいぶりようが凄いwww
ってな感じオールスターだらけでした。
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まとめると、地味に良い映画です(雑)

インド映画好き、100周年記念作品を見たい方、そして最後のオールスター感謝祭で悦に浸りたい方にはオススメの作品。