このレビューはネタバレを含みます
嵐の中道に迷ったらしい美女二人組を親切心で自宅に雨宿りさせてあげたキアヌ・リーブスが、なぜか彼女達から理不尽な虐待を受け続ける映画。
特に非の無い人間が謎の理屈のもとヒドイ目に遭わされる100分間。
これジャンルはなんだろう?
ホラーっていうほど恐怖を売りにして無いし、サスペンスっていうほど危機感を煽ってないし、なんか淡々と虐待されてるキアヌ。
あえて似てるものを挙げるなら、M男もののフェチビデオに近いかも知れん。
股間蹴られたりビンタされたりする男を写し続けるやつ。
女の発言が理不尽過ぎるとことか、男をいたぶるとき妙に楽しそうなとことかもそう。
あと、いたぶられてる男が後半どんどんボキャブラリー少なくなっていくところも似てる。
キアヌ後半「ウワァァアア!!」と「ヤメロオオオ!!」しか言ってないよな、ほとんど。
理屈が通じないくせに、やたら自分ルールを振りかざすサイコパス美女二人組がめっちゃ腹立つ!
でも逆に映画でこんだけ感情動いたの久しぶりかも知れん。
ある意味上手い造りの映画なのかな、これ?
なんかモノの良し悪しを測る感覚がバグってきましたわ。
いや友達のルイスは殺すけど、キアヌは殺さんのかい!
ほんまに基準が分からない本物のサイコパス。
自分達の中でしか筋が通ってない感じがリアル。
ただ、この映画の最大の欠点は、別に観てて楽しくは無いよね。ってことですね。
だって全然、反撃出来ないんですもんキアヌ。
キアヌ至上最弱のキャラ設定。
「マトリックス」とか「ジョンウィック」のキアヌだったらあんな女2秒で殺せるのに…いや「スウィートノベンバー」のキアヌでも15分あれば殺せると思う。。。なのに
ホントにただ一方的にヤラれるだけなので不快指数が上がるばかり。
何がしたいんだこの映画、と思っていたら、ラスト家に帰ってきた息子の一言で「ひょっとして、これコメディーだったのか?」と思い至った。