よしや

ノック・ノックのよしやのレビュー・感想・評価

ノック・ノック(2015年製作の映画)
2.7
自宅をノックしてきたセクシーな美女2人を助けたキアヌが誘われるがままにセックスしたら逆に酷い目に合わされるというホームインベーションもの。

設定の感じとか今や名作と化したハネケのファニーゲームっぽいんだけどこの映画は1977年の「メイクアップ狂気の3P」のリメイクでこちらの方が先。ハネケは参考にしたのか気になる。

監督はホラー好きに名高いイーライ・ロス。キアヌ演じる主人公の一家を壊しにくる2人の美女はロレンツァ・イッツォ(監督の奥さん)とアナ・デ・アルマス。タイプの違う2人の美女って感じでセクシーでこれに誘われたら断れないなって感じ。

会話の端々から自身の不幸な過去(父親に浮気された?)ことが理由のように語る美女たちによってキアヌが酷い目に合い、男ってクソなのが悪いって言われるんだけど露骨に誘ってきたのはそっちだし仕方なくない?と観ながら思う。

殺しはしないんだろうなってのが見え見えなことや途中助けに来た人が死んでしまうのが美女たちのせいとはいえ間接的すぎのが引っかかって追い込み方も足りない思った。家族が不在でキアヌしかいないから簡単に殺せないのが分かってるし家族もいればもっと緊迫感もあったはず。

ホラーやサスペンスにしては物足りないしコメディにしては悪趣味すぎる。主人公が何とか助かるように努力するが失敗みたいな下りもとりあえずやっておくだけで中盤に明かされる主人公を実は盗聴していた設定も必要性を感じない。中途半端でもやもや。

と思っていたら元ネタのメイクアップは女性の中に潜む暴力性と野性を描くということで女性の官能さとバイオレンスに焦点を当てているらしい、そう思うと今作は襲われる側のキアヌがスターでキアヌ目線感が強すぎるのが残念な原因なのかと。

もっと女性らしさを前面に出した作品、それだとリメイクの意味はないんだけど、にすれば女性陣のルックスが素晴らしいから良い作品になったのではないのかと。結末はオリジナルの方が良いね。
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