次男

ノック・ノックの次男のレビュー・感想・評価

ノック・ノック(2015年製作の映画)
3.5
愛妻家のキアヌが一人でお留守番してたらびしょ濡れ美女が二人来て、あの手この手で誘惑されてあれよあれよと快楽に堕ち、のち地獄の話。

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無理でしょ。不可避でしょ。

僕がキアヌと同じ状況になったとして、たとえば美女が来たのがこの映画観終わった直後でも、抗えるかどうかわかんないっすわ。

反面教師ムービーかと思ってたけど、「回避できたやつ一人もいない」って台詞聞いてから、なんだか男の悲痛な言い訳ムービーみたいに見えてきた。(例えこの映画を観たとしても)「男はソレを我慢できない!!」っつって。「我慢できるベースじゃないんすよ!圧倒的に我慢できないってのがベースなんすよ!」っつって。
反面教師どころか、「だから!これ観てわかんないの?!無理なの!!」って言いたくなってしまう、なんて言ったら怒られてしまいそう。

◆◆

ジェネシスたんとベルたんのおサイコっぷりが絶妙に違っていい感じ。ゲームを提案したり執拗にいじめ抜いたりジェネシスたんは明確に男性への恨みがありそう。ベルたんは、トラウマからの依存が根本で、壁の落書きや言動が全部素っぽくて怖い。
キアヌの間抜けなこと。ラストのキアヌなんて、これまでのクールなキャリアが音を立てて崩れるくらい情けない、なんかほんと笑えないくらい情けないの。

…閑話休題、
「若い女の子に僕は口喧嘩で勝てるか?」ってときどき考えるのだけど、どう想像してもなんでかぜんぜん勝てない。「なんかうるせんだけどwww」「きもーいwww」「必死かよwww」、こちらが話した内容に返事なんかしなくてよくて、「www」がついた馬鹿な罵倒で、なぜか負けちゃうのだ。「必死かよwww」のあとになんて返せば形勢逆転できるのかわからんのだ。なにが言いたいって別になにも言いたいことはないのだけど、この映画でも、ファックする前にもうすでにキアヌは負けてると思うのだ。

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…頭から見返してみたけど、やっぱり抗えそうにない。不可避不可避。ほんと「ふつうに抗える」とか思わないでマジで。誰に言ってんだこれ。
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