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おかあさんの木のsumiccoのレビュー・感想・評価

おかあさんの木(2015年製作の映画)
3.6
7人の息子を産み
7人全員を戦地に送った母。

行かないで
死なないで
どうか無事に帰ってきて

そんな当たり前の言葉を
口にすることが許されなかった母の
すべてを注がれて育った、7本の木。


お母さんは
「おかえり」と言えたのでしょうか?
子どもたちは
「ただいま」と言えたのでしょうか?

というキャッチコピーに誘われて鑑賞。

日本語で
一番好きなセットフレーズなんですよ。
「ただいま」と「おかえり」。


泣きました。
反戦映画の
当たり前すぎるリアクションですけど
純粋に
やっぱり戦争は悲しいって
正面から受け止めたくて。

どうしても戦争って
なくせるのか、なくせないのか、
っていう議論に発展しがちで
ただ「イヤだ」って言うのは
まだまだ青い意見扱いされますが。

悲しいは悲しい。
正か誤かの前に、悲しいじゃないですか。

この感情を踏まえた上で考えないと
理屈では輪郭を掴めても
自分が描きたいものが
何色なのかわからない人になりそうで。

こういう映画を
たまに、観るのです。
そして泣きます。

今夜も息子たちに
美味しいご飯を作ろう。
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