爆裂BOX

ブルーサヴェージの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ブルーサヴェージ(2004年製作の映画)
3.6
マヨルカ島でヘリパイロットを営むスヴェンは妻を亡くして一人娘マーヤと暮らしていた。島では謎の巨大生物による襲撃が起き、残された死体からは巨大なサメの歯が発見され…というストーリー。
「MEG サ・モンスター」や「メガロドン」と同じく巨大な古代ザメメガロドンを題材にしたドイツ産のサメ映画です。
マヨルカ島でヘリパイロットを営む主人公スヴェンが、謎の巨大生物に襲われたカップルの死体から巨大なサメの歯を発見し、それがかつて妻を殺したサメと同じものと確信し、復讐に燃えながら島の海洋研究所にメガロドンの研究の為呼ばれた微生物学者ベネット博士と共にメガロドンを追うも、メガロドンの存在を秘匿したい組織の妨害を受けるという内容です。
メガロドンはCGですが、テレビ映画ながらそのクオリティは劇場公開作品並のクオリティがあります。サメを踊り食いするメガロドンを目撃した釣り人の瞳に映った映像で見せる演出は結構好き。海面から飛び出て人間に食らいつくシーンも巨大感や迫力ありました。ただ、全体通してメガロドンの登場シーンが少ないのは残念ですね。
主人公と娘の複雑な関係や主人公の娘のロマンス、主人公と親友の友情などのキャラの描きこみやドラマも丁寧に描かれています。丁寧すぎて中盤ちょっとダレますが。主人公の娘のロマンス部分はもうちょいカットしてメガロドンの活躍増やしても良かったのでは。あの男は好青年風な顔してるけど結構悪い男だと思う。途中で出てくるバーベキューの蘊蓄語る金持ちのオッサンは半ば諦めながら主人公に車かしたりちょっとしか出てこないけどいい味出してました。
「アラーム・フォー・コブラ11」のアクション・コンセプト社が制作に関わってるだけあって、主人公が黒い大型トラックに追いかけられてガードレール突き破って車が空中に飛んだり、小型車で市街地の中を警官に追われながらカーチェイスしたり主人公が黒幕の組織とアクションしたりとアクション的にも見応えあるシーン多いです。ヒロインも「ターミネーター」ばりに車で警察署に突っ込んだりとやってくれますね。
メガロドン捕獲しようとする組織の船に乗り込んでからの裏切り者の登場とそこから繰り広げられるドラマも前半で人物のドラマ丁寧に描いてたのが効いてますね。カルロスが奥さんアッサリ諦めたのはちょっと唐突に感じたけど(後でフォローがあるとはいえ)
そこからの水上バイクレースを舞台にしたクライマックスは、ヘリや水上バイクでのメガロドンとのチェイスが見応え十分でとても楽しめました。メガロドンの倒し方も豪快で楽しかったですね。後、主人公の娘のライバルの女の子は妨害工作したりしたから喰われるかと思ったけど、普通にビーチに着いたのは意外。
最後のカルロスとの会話も妙に爽やかな後味残してくれて良いですね。「殺す気はなかった」って言ってたけどアレは完全に殺す気だった気はするけど。ラストのサンタ・クラーベの悲恋伝説打ち破るカップルはそっちかい!と思っちゃいました。
メガロドン題材にしたサメ映画の中では十二分に楽しめる良作ですね。