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スター・ウォーズ/最後のジェダイのkrhのレビュー・感想・評価

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前作がビギナーズラックなワクワク冒険物語であったのが、今作は自分の立場と未熟さを自覚して乗り越えようとする若者たちの成長物語だった。「若き〇〇よ」と語りかける大人たちは、彼らの手に物語のエンジンが渡っていることを知っている。自分の意思と行動で場面をガンガン動かしていく彼らに頼もしさを感じられて嬉しかった。

登場人物に完璧な者が誰もいないのがもどかしくも愛おしい。皆多面性があって、不完全で、愚かで、どこか必ず尊敬されるべき要素がある。それは実世界も同じことで、圧倒的な存在などそうそういないなあと。

語り口がうまくないな、わざとらしいな、スターウォーズらしくないな、と鑑賞中はノれない部分も多々あったけれど、内包する要素の多さに、考えれば考えるほど興奮がブーストしていく。まあそもそもスターウォーズは楽しんだもん勝ちだし…

ローグ・ワンでも感じられた肉弾戦の様相がさらに強まり、「これは本当に戦争なんだ…」と強く感じさせられる。
やっぱり落としどころは光と闇の共生なのだろうか。
イギリス英語を話すレイとアメリカ英語を話すレン。触れ合う手。良い人間も悪い人間も根本は同じだと考えるDJのような存在。

感傷抜きにしても、レイア姫はシリーズで最も偉大で最も強く(確信)、最も美しかった。彼女の集大成が嬉しいし、切ない。
ルークのドアップ目かっ開きで語る姿も、息を呑むくらいかっこ良かった。
レジェンドたちが完全に退場した次作以降がどう展開していくのか、本当に待ち遠しい。頼むぜJJ!
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