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スター・ウォーズ/最後のジェダイのneroのレビュー・感想・評価

4.0
これまでの経過に引きずられることも少なく、きっちり緻密に組み上げられたとはいえない、ある意味でユル目ではあるが、SWらしい仕上りで見応えはあったねえ。
新シリーズの製作もアナウンスされているが、自分にとっては最初にルーカスが語った全9部というのがSWサーガ。40年掛かってようやくラス前にたどり着いたという印象が強い。

今回は反乱軍殲滅敗走戦という局面で、全編がほぼ軍VS軍の小規模戦闘のみ。合間にルークの星でのレイのジェダイ修行という作りで、戦闘シーン以外はカジノのみ。いかにも戦争映画になっちゃってスケール縮小気味、宇宙の広大さや異世界感をあまり感じさせてくれなかったのは少々残念かな。
映像ではやはり石の惑星がすごい。塩の膜で覆われた真紅の地表での闘いは、血潮が飛び散るような紅白のコントラストが鮮やかで、サーガ全体でも屈指のインパクトシーンだと思う。 

場面転換のキーとしてうまく使われてるレイとレンとの精神交感は、最終章への展開の布石となるのかと思えば、二人は早々に直接対決するも決着保留。最後まで宿命の相手として引っ張るのか? 存在不安を全開にしたようなカイロ・レンの情けなさが本シリーズのキモだよね。熱血直情のレイに忍びよる闇の影といい、まだまだ楽しませてくれそうだ。
まあ、スカイウォーカーの血脈が収束して宇宙には平和が、というエンディングはわかっている訳だが、見事に締めてちょうだいよ! なるべく早めにお願いね。

ラストでレイアがまだ生き残ってるのはちょっと意外だった。父殺しは良くても流石に母殺しは厳しいのか?
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