前髪くしゃ男

スター・ウォーズ/最後のジェダイの前髪くしゃ男のレビュー・感想・評価

3.5
オープニングやエンディングの戦闘シーンとかはカッコよかった。爆撃機とかは重力を考えると疑問符は付くけど新しかったし。7とローグワンは何が良かったってスターウォーズは冒険活劇であって、プリクエルの様な政治劇じゃないって事を思い出させてくれた所だった。プリクエルは政治劇としても出来が悪かったし。映画館で入場時にもらえたチラシによると今回は監督が青春ドラマを目指したらしい。確かに旧三部作もルークを中心に青春ドラマの側面はあるけど、今回はその要素が強すぎた。端的に言って2時間半ある上映時間だけど、間違いなく2時間以内に出来るでしょというくらいウジウジ悩んでたり顔面ドアップで押し問答するシーンが多すぎる。しかもその間はストーリーは停滞するからテンポも大きく損なっている。
基本的に全編に渡って帝国軍から反乱軍が逃げ続ける話なのは別に良いが、どこかの星の基地から逃げ出した所から始まって、ラストもまたどこかの星の基地から逃げ出して終わりってそれってどうなの。5の単純な焼き直しはしたくなかったのかもしれないが、観客の予想を裏切るためだけの展開がとても多い。その結果、じゃあいらないじゃん、劇中でのストーリーとして失敗した、無駄だった以外の意味が何一つないじゃんというシーンが多かった。何より捻りを加えすぎたせいでストーリーがとても散漫でグダグタ。フォースについては、そんななんでも出来る能力でした?となるシーン、とんでもご都合展開が多く、スターウォーズのリアリティのラインがよくわからなくなった。
カイロレンのキャラクターはどんな非道な事をやっても、思春期にグレた近所の子という印象なので共感はもちろん悪としてのキャラも立っていない。唯一悪としてきちんとキャラが立ってたあいつをあっさり殺して次回作からどうするつもりなんだろ。どうせディズニーは永久に続編を作るつもりなので、次回作に期待。
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